ブックタイトルBloom Letter 2020年9月106号

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概要

Bloom Letter 2020年9月106号

料理を行うことで、高齢者にとって身体のリハビリになるだけでなく、やる気や自信を呼び覚さましIADL(手段的日常生活動作)やQOL(生活の質)の向上につながります。簡単に見える料理一つ作るのに、手間と労力がかかります。何より「頭を使う」のです。料理は献立を考えることから始まり、材料の準備・作業の段取りなど頭を使うこともいっぱい。料理は味覚、触覚、視覚、聴覚、臭覚といった五感をすべて使うので、脳の各域がまんべんなく刺激されます。従って脳の血流の流れが増え音読や計算中などの血流量と比べても遜色ないほど活性化します。音楽療法や園芸療法などのように療法的な活用が期待できるものであり「料理療法」と名付けられています。ちなみに、調理による脳の活性化を証明したのは、公文式学習療法で知られる東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授で、大阪ガス㈱との共同研究により調理中には脳の前頭連合野が活性することを突き止めたということです。介護保険の訪問介護でも「生活援助」に区分される家事援助としての料理代行ではなく、利用者本人の主体的な行動による動作はADL、IADL、QOLの向上という観点から「自立支援、重度化防止のための見守り的援助」という位置づけで「身体介護」に区分されています。食は喜びであり、ときめきであり、活きる活力です。認知症ケアと予防に役立ち、自立生活支援にもつながる料理療法は「見守り的援助」の代表的な項目となってもよいのではないかと思います。料理療法西勝康デイサービス八重桜平城【脳トレで頭の体操】「脳トレ」で頭の体操です。まず昔懐かし童謡を唄いながら、そのリズムに合わせて手を開いたり、閉じたりの運動でウォームアップしたあと、皆さまとなぞなぞ、地名、漢字、三文字のしりとりゲームなど様々な脳トレ問題に挑戦されました。頭をひねりながら、いろいろな面白い答えが飛び交います。まわりの方々とも相談し、さすがに皆さま「三人寄れば文殊の知恵」で思い出して正解すると、拍手しながら笑顔をかわし、意気投合の雰囲気で盛り上がっていました。【歌を唄って風船バレーゲーム】懐メロや童謡を聴いたり唄ったりして、自分の前に飛んでくる風船ボールを打ち返すという二つの動作を同時に行うゲームです。歌に気を取られていると、いつ自分の前にボールが来るかわからないので油断はできません。懐かしい歌で記憶を呼び起こしながら、ボールの行方を追うことで反射能力が維持でき、まさに「一石二鳥」。雰囲気も盛り上がるり心身ともにリフレッシュできて「一石三鳥」ですかね?【今月の映画鑑賞会】今回は、昭和二十年代後半の作品「鞍馬天狗」をご鑑賞いただきました。時代劇の人気が薄れ、年齢層を問わず楽しめる映画やテレビ番組が少なくなっている現在とは違い、戦後の復興の為に日本が一丸となっていた当時は、大人から子供まで、ヒーローに憧れた時代でもありました。頭巾姿で悪を懲らしめるヒーロー「鞍馬天狗」を往年の大スター嵐寛寿郎(アラカン)が演じたモノクロ映画を、皆さま、懐かしく楽しんでおられました。こころの遊歩道幸せな人は、何を食べても「おいしいと」言って喜びます。水を飲んでも「おいしい」と言ってにっこりします。キムチを食べても「おいしい」と言ってにっこりします。ブラックコーヒーを飲んでも「おいしい」と言ってにっこりします。水は味がなく、キムチは辛く、ブラックコーヒーは苦いものですが、幸せな人はそれらを「おいしい」と喜びます。