ブックタイトルBloom Letter 2020年11月108号

ページ
3/4

このページは Bloom Letter 2020年11月108号 の電子ブックに掲載されている3ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

Bloom Letter 2020年11月108号

今年三月に八重の家がオープンして七ケ月になります。現在もオープン以来の満室状況で皆さま楽しく生活していただいています。この施設は、元来身の回りのことはご自身でできるという自立度の高い要介護認定の方々がお住まいになられていますが、中には入居された時点で先々に状態悪化が懸念される人もおいでになります。ところで、介護保険制度では要介護認定には有効期限があり、期限が来ると更新手続きがあり、市の調査で再度その時点での認定が行われています。八重の家の入居者さまの中では十四名の方の更新手続きとなりました。その結果五名の方の要介護度が軽くなりました。これは驚くべきことでした。要介護度が軽減した要因を考察した結果、八重の家に併設のレストランがあることで入居者仲間と一緒に楽しくお喋りをしながら食事をする習慣ができた。それは一人暮らしだと年齢のせいで食欲が低下し、食事量が減少していたことや、社会との交流がなくなって生きがいを失って家に閉じこもりがちなり、運動量の低下をもたらすことになっていたことが改善された。週一回から三回のデイサービスでの機能訓練やレクレーションも良い影響があると思います。このように一人暮らしよりも集まって暮らすことのメリットは疑う余地は無いと思えました。只、民間ではこのような軽費での老人ホームはなかなか経営的には難しいところがあります。行政が作る軽費老人ホームは増えそうもありません。結局、高齢者は孤立しないよう社会との交流を、そして健康維持を自助努力しなさいということですかね。要介護状態の改善西勝康デイサービス八重桜平城【声援が飛ぶ脳トレゲームに挑戦】今回は、集中力、バランス、脳の柔軟性の向上に役立つ脳トレゲームに挑戦です。柔軟に思考する「パズル」、バランスが求められる「バランスツリー」、集中力が必要となる「豆つかみ」、更に野菜や果物の絵、国旗を完成させる「絵合わせゲーム」を順々に楽しまれました。まわりでご覧になっている皆さまやスタッフ達からの声援とアドバイスが功を奏して一つのゲームが完遂し喜びの笑顔の後は、また次のゲームに挑戦です。【中庭庭園で声高々に合唱のひと時】晴天の静かな日曜日、秋の日差しを浴びて、軽い体操で身も心もすっきりした後は、会話も弾みます。中庭とその向こう側の小高い丘の緑の間を走り抜ける電車に手を振りながら、童謡「汽車ぽっぽ」を皮切りに、スタッフと皆さまによる童謡、懐メロの合唱が始まりました。室内とは違い、大空に向かって歌えば、気分も晴れ晴れします。樹木や草花が綺麗に植えられ、手入れの行き届いた中庭のテラスは、季節それぞれの「良さ」を満喫できる空間です。【塗絵教室:「工作・雑談・頭の体操」の三拍子】今回の工作は塗絵です。介護士が、塗絵をされている皆さまに話しかけるので、会話をしながらの作業です。塗絵のモチーフに関連した一つの言葉から別の言葉がどんどん派生し、会話の範囲が広がっていきます。「会話」と「塗絵」という二つの動作が頭のトレーニングにもなり、「工作・雑談・頭の体操」の三拍子が揃います。はじめは会話だけを楽しんでおられた方も、「私も!」と塗絵に参加され、介護士と共ににこやかな「三拍子」が始まりました。こころの遊歩道うさぎの型のひとは、うさぎのようなペースで生きるがいい。うさぎのような能力を発揮するだろう。カメの型の人は、かめのような能力を発揮する。世の中には、さまざまな能力がある。なぜかといえば、さまざまな能力が「必要だから」である。さまざまな能力が活動することによって社会は成り立っている。随筆家斎藤茂太